出会いを経て思うこと

2018年05月08日

この春は、天気や気温の急激な変化に見舞われる機会が多いですね。
夏のような暑さと日差しも感じる日があります。
先日、バケツをひっくり返したような雨と強い風が起こった時のことです。
事務所内にいた私は、ふと外を見て高齢の男性に目が留まりました。
「あのおじいちゃん、傘もなくて杖をついて急いで歩いてるけど、びしょびしょになってる…」とつぶやいた私の横で、事務所に一緒にいたスタッフのKさんが事務所から傘を持って飛び出して行きました。
窓から見ていると、雨は少し小ぶりになっていましたが、スタッフは男性に傘を差し掛け一緒に歩き始めました。
姿が見えなくなるまで、目で追いながら「私は飛び出していけなかったなぁ」と反省しつつも、スタッフが事務所に戻るのを待ちながら、パソコンに向かっていました。
汗をかきKさんが戻ってきました。「近所の〇〇歯科まで行くところだったそうで、まだ雨は大丈夫だろうと思い出かけてきたものの、バスを降りたらどしゃぶりで、傘も持っていなかったため、急ぎ足で歩いていたようです。歯医者さんの入り口までお送りしてきました」

ほどなくして雨はあがりました。Kさんの行動にうれしさを感じながらも、自分が傍観者であったことを少し恥ずかしく思いました。
それから数日が過ぎ、忘れかけていたころ、息を切らした高齢の男性が訪ねてきました。
あの時のおじいちゃんでした。Kさんとの話の中で「ビルの2階」だけを記憶に当事業所を探して歩いたそうです。お礼をどうしても言いたかったとのことでしたが、その時に私も助けたスタッフも不在でした。丁寧に御礼を言って帰っていかれたそうです。
それからまた数日後、杖をつきながら階段を上がってくる音がしました。あのおじいちゃんです。
「今日はまた歯医者に来たのでついでに寄ってみました」とのことでしたが、息を切らしていたので椅子に腰かけて頂きました。私は傘を差し掛けたスタッフに連絡を取り「おじいちゃんが待っているから」と連絡をしました。
Kさんが事務所に戻るまでの間、他愛のない会話を20分ほどしていました。荒かった息も落ち着いたころKさんが事務所に戻ってきました。
本当にうれしそうな笑顔でKさんを見るおじいちゃん。「あの時は本当にありがとうございました」と椅子から立ち上がりKさんの手を握っていました。
微笑ましい光景にほっこりしました。帰り階下までお送りし、見送りました。バス停までまた杖をつきながら歩いて行く後姿を見ながら「バス停までついて行った方がいいですか?」と聞いてきたKさん。私はそれを止めました。
街中には、大丈夫かな?と心配になる歩行をされている高齢者を多く見かけます。仕事柄、手を差し伸べたくなることも多いです。
でも、その方々は自分で出来ることを精一杯頑張っているのです。危ないからと手を差し伸べるのは簡単です。でもそれは逆に頑張っている方に失礼だと感じています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カテゴリー

最近の投稿